【エムベクタ合同会社】第6回日本在宅医療連合学会大会
共催セミナーからの報告
糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル2024
病院・診療所版/高齢者・介護福祉施設、在宅版
エムベクタ合同会社は、第6回日本在宅医療連合学会大会において共催セミナーを実施いたしました。
本セミナーでは2024年7月21日に公開されました
「糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル2024
病院・診療所版、高齢者・介護福祉施設、在宅版」をご紹介いたしました。
本サイトでも公開させていただきますので、ぜひダウンロードいただき
ご活用ください。
以下に糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル作成
ワーキンググループ委員長のご挨拶文を
掲載させていただきます。
2022年4月1日、BDの糖尿病ケア事業部はBDからスピンオフし、糖尿病特化型の専門企業「embecta」となりました。
「糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル 2024」公開にあたって
~バンドルの活用のポイントと今後の展望~
糖尿病患者の注射療法に関する感染ネットワーク 代表世話人
糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル作成ワーキンググループ 委員長
愛知医科大学医学部 臨床感染症学講座 教授
三鴨 廣繁
職業感染制御研究会がまとめた報告書(エピネット日本版サーベイランス2015)によりますと、臨床現場における針刺し・切創の発生件数は年々減少傾向にあるものの、薬剤充填針による針刺し・切創の件数は増加傾向にあるのが現状です。また、本邦では、厚生労働省より通知された「医療機関における院内感染対策について」(平成26年12月19日医政地発1219第1号)において、「(2-3職業感染防止)注射針を使用する際、針刺しによる医療従事者等への感染を防止するため、使用済みの注射針に再びキャップするいわゆる『リキャップ』を原則として禁止し、注射針専用の廃棄容器等を適切に配置するとともに、診療の状況など必要に応じて針刺しの防止に配慮した安全器材の活用を検討するなど、医療従事者等を対象とした適切な感染予防対策を講じること。」と注意喚起されています。しかし、ペン型注入器用注射針に関しては、使用済みの針を取り外す際、専用の針ケースの使用などが必要であり、針刺し事故の発生や針刺し事故のリスクが存在しています。
こうした実態を背景に、2018年に、糖尿病患者の注射手技に関する針刺し損傷とそれに関わる注射用デバイスの準備、廃棄、注射手技および、その関連領域に関する教育、啓発を目的として、医師・薬剤師・看護師が中心となって、糖尿病の専門家と感染症の専門家のマルチソサイアティによる糖尿病患者の注射療法に関する感染ネットワークを結成しました。
「糖尿病患者の注射療法に関する感染マネジメントバンドル」は、臨床現場におけるプラクティカルな予防策を、注射手技、教育、廃棄、針刺し・切創時の対応のフェーズごとにバンドル化することにより針刺し損傷による感染の予防を目指すというものです。
本バンドルは「ストラクチャーバンドル」と「プロセスバンドル」の2つのパートで構成されています。「ストラクチャーバンドル」は原則としてご自身の施設の状況を把握・評価するもの、そして「プロセスバンドル」は原則として個別の診療プロセス事例での対応状況を評価するものとなっています。
各施設の評価に関しては、「ストラクチャーバンドル」と「プロセスバンドル」を合計するのではなく、それぞれのパートで実施率を出すように設定されています。これにより、各施設で改善すべき項目が明らかになり、個別事例ではどの点を修正していくべきかなどが明らかになると考えています。
また、2021年度版よりパブリックコメントにあったご要望にお応えして、「在宅版 ストラクチャーバンドル」を新設しました。これに伴いまして、既存のバンドルに関しましても改訂を加え「病院・診療所版」とタイトルを一新いたしました。
さらに、2024年度版ではより多くのご施設で使用していただけることを目指し、評価する項目に必須・勧奨の分類を設けました。そして、針刺し・切創時の初期対応と在宅医療廃棄物の廃棄方法をフロチャート化しました。地域連携における情報共有ツールとしても役立てていただけると考えています。
現在公表しているバンドルは決して最終完成版ではなく、実際の現場で医療従事者の皆さまに使用していただき、バンドルを育てていただきたいと考えています。したがって、バンドル内容の改訂について常に見据えております。
本バンドルを活用いただき、忌憚のない意見を賜りたいと考えています。さらに利用価値が高いバンドル構築および針刺し事故減少を目指していくため、皆さまのご協力をお願いしたいと思います。
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本バンドルに関するご意見・ご質問はこちらからお願いいたします。
ダウンロード(2024年版)
関連情報
2022年4月1日、BDの糖尿病ケア事業部はBDからスピンオフし、
糖尿病特化型の専門企業「embecta」となりました。
「embecta」は、BD糖尿病ケア関連製品の販売元として活動を
開始いたしました。
日本国内におきましては、新会社「embecta」と
日本BDがパートナーシップを結び、
当面の間、日本BDが当該製品のカスタマーサービスやサポートを、
引き続きお客様へご提供してまいります。
詳しくは
embecta 設立のご案内(PDF)
をご覧ください。
embecta 公式サイト